INTERVIEW
インタビュー


ワーク・ライフ・バランス推進に取組むダイセルミライズは、女性・男性に関わらず育休を取得しやすい環境を整備しています。
育休取得者2名が、当時を振り返ります。
* 内容は2025年2月取材時点のもの
営業本部
コーティング事業部
営業
Kさん
2023年4月~9月まで
6ヶ月取得 事業支援本部
経理グループ
経理
Aさん
2014年8月~2017年4月まで
2年9ヶ月取得
* 2子連続、産休期間を含む
CROSS TALK
クロストーク
育児休暇 取得前
いつ育児休暇を取得しましたか?
私は予定日の1ヶ月前から2人目の子供が保育園に入るまで、産休と育休を含めた合計2年9ヶ月間取得しました。
Kさんは最近ですよね?
そうです。私は2023年4月~9月までの半年間ですね。
子供が生まれたのは2022年11月で、およそ半年経った会社の期の区切りで取得しました。
男性取得の例は少ないのですが、身近に取った方がいて、
生まれてすぐより歩き出してからの方が良かったとの意見があったので、それを参考に取得時期を決めました。
育児休暇取得申請時の周囲の反応はいかがでしたか?
私は安定期に入ったあたりで上司に報告しました。
会社側も年齢的に想定されていたと思いますし、出産予定日も分かっているので、
いつから産休に入りたいか、仕事の引き継ぎをどうするかなど、自然と具体的な話をしていく流れになりました。
産休期間中は派遣の方を採用することになったのですが、人を探すところこから素早く動いてくれて、
1ヶ月半ほど前から引き継ぎを進めることができました。
当時は制服で妊婦用のものを支給してもらっていたので、身近な周囲はそれで何となく気づいたんじゃないでしょうか。
女性の場合はそうですよね。
男性の場合、育休取得はまだまだめずらしく、私の取得の際も少し戸惑った方もいたと思いますが、
ほとんどの方が快く送り出してくれました。
妻が安定期に入ってから、人材育成シートに子供が生まれることを記述したのが上司に伝えた最初です。
その後、育休取得を少しずつ理解してもらいながら、1年後に育休をスタートしました。
* 人材育成シートとは、社員のスキルアップを目的に企業が従業員の能力開発やキャリアパスを管理・支援するために使用されるフォーマットのこと。
業務については半年という短い期間なので、外部からの人員の補充はなく、部内で担当の引き継ぎを行いました。
取得前2,3ヶ月くらいで担当の引継ぎを行い、復帰後はすぐに元の担当状態に戻りました。
育休取得や復帰に関する不安はありましたか?
育休期間中も上司が会う機会を作ってくれたので、色々と相談することができ、業務に対する不安は全くなかったです。
そうは言っても保育園に入れなければ仕事に復帰できないので、その抽選に関してだけが不安でしたね(笑)
待機児童問題ですよね、分かります。
ただ、テレビなどで大きく取り上げられるようになってから、周りの方に事情を理解してもらいやすくはなったのかな。
私は強いて言えば、収入面でしょうか。
雇用保険から育児休業給付金が支給されるのですが、支給のタイミングが2ヶ月に1度ということと、
夫婦ともに全く働かない期間があったので、そこは不安でした。
また 今思うと、仕事から一旦離れることにより、進捗や状況などが不透明になったというのも不安だった気がします。
お客様には挨拶し別の営業に引継ぎしてるものの、電話がかかってくることもある…。
最初は「状況を常に把握しておきたい」、「戻る時にすんなり戻りたい」などの気持ちがあったように思います。
ただ、「不安になるけどそういうもの」と割り切ることが必要なんだと考えるようになりました。

育児休暇 取得後
職場復帰前後で変化はありましたか?
はい。復帰後のスタートでは短時間勤務で業務量を減らしてもらいました。
上司に多少しわ寄せがいったと思うし、最初は帰りずらい思いがあったのですが、
「今度は、次に育休や短時間勤務を取得する人をあなたがフォローしてあげてね」と声をかけていただいて。
気持ちが軽くなり、すごく嬉しかったことを今でも思い出します。
周りの人にも理解してもらい、その方々の協力もあって、徐々に職場全体にも浸透していったように思います。
営業の仕事は自分がどれだけ動くかで多くも少なくもなると思うんです。
それに、仕事の仕方についても多少工夫できることもあります。
休暇取得前は出張訪問での商談を基本としていましたが、
世界的な感染症の拡大で 対面での商談をオンライン会議ツールに移行し浸透してきた経緯もあるので
今でも、遠方のお客様とはオンライン会議ツールや電話をフルに活用しています。
今は生活の比重が全部仕事にならないように、家族との時間をつくりたい、との想いはあります。
ある程度子供が大きくなったらそのウエイトも少し見直して、ベストを模索していくことも考えたいですね。
「育児」と「仕事」の両立で工夫した点はありますか?
子供って突然の対応が必要になることが結構あって(体調不良や強制的な自宅待機など)。
私が取得した頃は在宅勤務という選択肢がなかったため、休むと他の方へ対応をお願いする必要がありました。
ただ急に仕事を振られる方も困ると思うので、すべての仕事において納期を意識するようになりました。
また、リスト化し見える化することで、自分だけでなく周囲の方にも私の担当業務を把握してもらいやすく工夫しました。
フレックスタイムの利用や、病児対応の保育園に登録するなど、制度をフル活用しましたし、
遠方に住む両親にも、どうしても困った時には助けてもらいました。
今は在宅勤務制度を利用できるので、非常に助かっています。
妻も私も子供が1歳になる頃に職場復帰し、最初の半年間は一時保育を利用していました。
一時保育は2週間前にあずかり予約が必要で。
結局週3日くらいしか預けられなかったので、1日は妻の両親にみてもらい、もう1日は私の在宅勤務で何とか乗り切りました。
会社やお客様、周囲の方々にご理解をいただけたのが大きかったと思います。
私も最初の半年間は認可外に入れて(費用はかなり高額だけど)。
半年後、認可保育園に入れることができほっとしました。
育児を行う中で、支えになった仕組みはありますか?
短時間勤務、フレックスタイムの他に、有給とは別に取得できる私傷病休暇制度(有給)です。
以前は在宅勤務がなかったので、私傷病休暇制度をよく使用していました。いざという時の子供の看病に使えて助かりました。
今は在宅勤務をよく利用しています。
* ダイセルミライズの私傷病休暇制度:私傷病により休業が連続3労働日以上に及ぶときに取得可能。
[本人] 最大20労働日まで取得可
[家族の看護が必要な場合] 10日間を限度に転用可
テレワークやオンライン会議ツールはかなり使用しています。
子供が体調を崩したら保育園には預けられないので、制度はフル活用しています。

ワーク・ライフ・バランス推進の
取組みについて
従業員の働きやすさ向上の取り組みはありますか?
ワーク・ライフ・バランス推進の取組みは既に社内に浸透していて、働きやすい環境が整っている印象です。
オンライン会議は在宅で参加されている方も半分くらいいます。
子育て世代だけでなくみんなが利用しているので、気を使わずにいられます。
そうですよね。テレワーク制度は今も活発に利用されていますし、
周りの理解が深く、有給などの取得のしやすさも嬉しいところです。
小学校にあがると学校行事が平日にあるので、取得しやすいのは非常に助かっています。
実績や成果は?
一般的にいう保育園入園の壁、小学校入学の壁に対して、様々な制度を利用しながら仕事を続けることができてることはありがたい。
そう言う意味では仕事と家庭を両立できていると言っていいかなと思います。
会社としてライフワークバランスの環境を少しずつ整えながら、より働きやすくなっていっていると感じます。
何より、次の人が続きやすい。
これからの子育て世代が、きっちりと将来設計できるような会社になれば素敵ですね。
周りに取得者がいて、その取り組みや経験をしっかりとつないでいけたらと思います。
個人的には、産休・育休取得者をサポートする周りの社員へのサポート制度も確立してほしいです。
ギャップやしこりを持たずに、送り出す側と一時的に会社を出る側の双方が快く納得できるようになればいいなと願っています。
